第48回講演(2/3ページ)
普通、安定したものに金を貸そうと思うために無リスク資産である国債を買うこととなる。この国債よりももう少し利回りが良くて堅いものにモゲージ証券※がある。
サブプライムローンは、返済できないような人に高い利回りで金を貸し付けてしまったのだ。日本、韓国、タイ、中国の不動産価格はバブルによって上昇するが、アメリカは逆に下落した。すなわち、不動産を買えない人に買わせた。このことによりリーマンショックが起こったが、これが潰れてものごとが表面化するとアメリカの法的責任が追及されるため、潰さないということになったのだ。そして、クレジット・デフォルト・スワップ※というリスクを売買して保証を付けるもの、すなわち少し危なそうなものだが、これに保険をかけると潰れたときには、潰れた分だけ返してもらえるものを2割、3割組み込んだファンドを世界中に売った。
非常に堅い債券とのイメージが強いモゲージ証券にサブプライムを付けて売ってしまったということだ。そしてやられてしまった。
スコットランド銀行やイギリスの銀行などはすでに国有化しているので、潰れてしまったも同然であるが、中国とロシアの銀行はこのようなことがない。イスラエルにいるユダヤ人の半分以上はロシア系で、金融を握っているユダヤ人は裏で話をしたことから、4ヶ月くらいの間にこれらの証券を全て売ってしまったのだ。だから中国とロシアの銀行はつぶれないのである。
このようなことが裏にあり、ヨーロッパから見れば面白くないためフランスの大統領はG20などで文句を言うのだ。
現在、アメリカは金融危機の不良資産が400兆円ある。中国やロシアはアメリカに対して外貨の融通を受けることができるアメリカドルが45%、日本円15%、ユーロが29%、イギリスポンド11%のスペシャル・ドローイング・ライト※を新たなアメリカの基軸通貨にしたらどうかといっているが、アメリカは足りない紙幣を印刷してしまえばよいということを考えている。これは、日本であれば通貨は日銀が製造するが、アメリカは違いFRB、すなわち民間の銀行が製造する。しかし、これをやると、1ドル50円とか70円になるのではないかという心配がある。これが大きな引き金になる可能性があると思う。
安倍元首相の就任時に約4兆円という金がゴールドマンサックスから動いたという話もあるし、マネックス証券のようにライブドアの信用取引を停止してソフトバンクをペア売買して利益を上げたとのことも言われている。
このように日本の代表的なIT関連の研究投資により、この株が上昇する以前には銀行の株が上がり、逆に株価が下がれば銀行の株価も下がるので、それを狙っているため外国証券が全部売りになったのだ。すなわち、ない金はどこかから取ってこなくてはならず、どこが一番良いかというと株なのである。
3月16日にゴールドマンサックスが先物で725億円買い越した。4月2日にも6百数十億円買い越している。すなわち、1週間後に今80円のオレンジが100円で売れるとわかっていれば値段が上がっていくわけで、これを利用するということなのである。株式は完全に色々な形で操作をされているのである。
第48回講演(3ページへつづく)
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