第44回講演(6/7ページ)

<寿命と肥満>

 先週沖縄へ行ってきたのですけれども、沖縄は旧来、女性も男性も寿命が一番長かったのです。
 今は、女性の寿命はまだ一番長いと思いますが、男性の寿命は30番目(?)くらいまで落ちました。
 その原因を見てみますと、都会に比べると非常に肥満度、肥満の人が多くなったようです(スライド)。
 一方、山梨県のある村をみますと、そこは農家が多く、畑が山の中腹にあり、高齢社会で60歳以上の人が17人近い(日本の平均は16人余り)ので、非常に高齢化率が高い。
 しかし、非常に足腰が丈夫です。
 自分の畑が山の中腹にあるということです。
 その人たちのお子さんは丁度40歳から50歳、60歳で、東京で仕事をしている。
 ある方は、息子さんのほうが早死にしている状態です。
 このようなことから考えると、沖縄の人は全部車です。
 モノレールができましたから少しは歩くと思いますが。
 運動が、動くことが如何に大事かのひとつの立証だと思います。
 歩くことが非常に大事だということです。
 どうしても足がきつくなり、歩くのが苦痛になった場合には、ストレッチであるとか、身体を動かすことが大事です。
 何でも良いと思いますが、決まったことやるということが大事であると思います。
 みなさんは、社会をリードしている方が多いと聞いておりますが、このようなことに注意していただきたいと思います。
 目標に向かって一生懸命がんばることは良いことであると思いますが、度が過ぎないようにすることです。
 土日は必ず休養をとるとか、そういうことをしていただき、なるべく一人でやるのではなくて人に任せることも必要で、そのようなことが心臓病を防ぐには大事だと思います。

 

<冠動脈疾患の処置と予防>

 さて、もし冠動脈疾患にかかってしまったらどうするかというと、早く見つけて、突然死する前に見つければ大概大丈夫です。
 救急車でも私たちの病院は大丈夫です。
 3%くらいしか亡くなりません、私たちのところへ来ていただければ。
 かかっても、しっかりフォローすれば大丈夫です。
 予防がよいに決まっていますが、かかっても大丈夫です。
 先ほど言いましたように、このような狭いところがあって、確かに狭いということになりますと、昔だと動くと胸が苦しくなるから、薬、ニトログリセリンだとか、カルシウム拮抗薬だとか、ベータ遮断薬を使いながら騙し騙し延命したり、あるいは症状をとっていたわけですが、今はこのような部屋に入っていただいて、ステントといって針金のような輪を中に入れて、輪を広げると狭いところが広がります。
 そうして、中のカテーテルを抜いてしまいますと、あとはこのような形になっています。
 2年半前には4割の方がこれを入れても半年後にはまた狭くなってしまった。
 ところが、今は薬剤溶出性ステントといって、ここからジワジワ、ジワジワ薬剤が出て、狭くならないというものがあり、これで狭くなるのは100人のうち3人から5人くらいです。
 一度入れてしまえば大丈夫という時代になってきた。
 いろいろな問題があるが、命に関わる問題は起きていない。
 これをCTで見てみますと、確かに太くなっていることがわかります。
 写し方を変えてみると、ちゃんと中に血液が通っていることがわかります。
 もし、そのようなことがあった場合には、ともかく専門手術、このような治療を受けますと、ほとんど命がどうのと言うようなことはなくなってきます。
 冠動脈の病気は大丈夫ですが、心臓の力が弱くなったものはどうしようもない。
ですから、心臓の力が弱くなる前にこのような治療をするということが大事です。
 50歳、60歳になりますと、今までの積み重ねが出てきますから、ここで30代くらいから心臓のケアとしては、お酒を控える、肉より魚、洋菓子よりも和菓子。
 これは、どうしても洋菓子にはコレステロールが多い卵が入っているからです。
 それから、塩分を減らす、タバコは絶対吸わない、適度な運動。
 レジュメに書いてありますので後でご覧ください。

 

<自動体外式除細動器(AED)>

 最後に、自動の体外式除細動器(AED)ですが、これはいろいろなところにおいてあり、横浜の駅にも置いてありました(スライド)。
 急に倒れている人がいましたら、ぜひ、遠慮なくこれを使っていただきたいと思います。
 日本では日本光電とフクダ電子という会社が出しています。
 まず、このボタンを押して、このパッドを胸に当てて行います。
 すべて器械が言葉で指示してくれます。
 そのとおりやればよい。
 そうすると、心室細動でこのままほっておけば100%死ぬという人が助かるわけです。
 これは法律守られていて、もしそれで亡くなったとしてもやった人の責任にならないのです。
 ほかのことをやるとまずいですが。
 この場合は法律守られています。
 突然死、心臓性急死のほとんどは自宅で起こる。
 ですから、家族の方にこの使い方を教えています。
 これはレンタルもできます。
 人間はある時期に限って突然死しやすい時期がある。
 そういう時期、入院して退院して3ヶ月くらいはこれを借りていただくんです。
 家族にお教えして、家族の方にこのようなことになったら使ってくださいうようにしてあります。
 簡単です。
 まず、ボタンを押すと表示が出て、電極を当ててボタンを押すと助かります。

第44回講演(7ページへつづく)