空気を切り裂いていく、純白の流線型
現代のレーシングカーにおいて最優先に考えられるのがエアロダイナミクス。空気は時として味方にもなり、時として敵にもなる。空気が牙を剥いたとき、人は成すすべもなく自然の脅威にさらされる。空気が微笑んでくれたとき、マシンは空気と融合し最高のポテンシャルを発揮する。見えない力(空気)を味方につけた者が表彰台の頂上でル・マンの風を感じることができる。
TOP03の空力的な特徴
TOP03の空力的な最大の特徴は、屋根付きのクローズドボディであるということである。近年のLMP1クラスでは屋根無しのオープンボディが主流であるが、TOP03では空力的な利点と外観の美しさからクローズドボディを採用している。さらに、現代のプロトタイプカーでは珍しく、フロントラジエターを採用しており、フロント周りの外観も特徴的といえる。
風洞を駆使した空力デバイスの設計
ル・マンプロジェクトでは、CFDを用いた解析と平行して、実験的な検証として風洞モデルを使用した風洞実験を行っている。実際の空気の流れの中で各空カパーツの比較評価を行ったり、全体の空力性能(CD,CLetc、..)を測定し、設計に反映させている。